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第3回 FX取引の利益は最高税率50%?

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< 1 > ◆期間限定連載◆「知っていればちょっと得する投資と税金の知識」第3回
「FX取引の利益は最高税率50%?」
前回は、特定口座の「源泉徴収あり口座」で想定外の「増税」回避!
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ここ1~2年で、個人投資家にはすっかりおなじみになったFX取引(外国為替証拠金取引)。最近は為替相場が円高傾向にあるため人気に陰りが見えると思われましたが、決してそうでもないようです。
円安局面では円売り・外貨買いで長期保有し、スワップ・ポイント(金利とほぼ同じものと思ってください。)と、為替差益の両方を狙った投資手法が主流でした。
しかし、最近では、円買い・外貨売りのポジションで、円高でも利益が得られるようにと、個人投資家の方も臨機応変に対応しているみたいですね。

さて、FX取引といえば、普通の主婦が数億円も儲けたにもかかわらず申告せずに脱税容疑で逮捕されたニュースがまだ記憶に残っていますが、税金面での取り扱いは、ぜひ知っておきたいポイントとなります。

原則として、FX取引により得た利益は、「雑所得」に分類され、給与所得や、事業による所得などと合算されて課税されます。日本の所得税は、「超過累進税率」という形式をとっています。これは、所得が高くなればなるほど税率も高くなる、というしくみです。
FX取引による利益が、給与所得や事業所得など他の所得(※)と合算されて課税されるということは、FX取引による利益以外の所得が多い場合、FX取引による利益に対して高い税率が適用されてしまうことになります。
(※)ただし、株式や不動産の売却益、少額の配当所得で確定申告をしなかったものなどは除かれます。

わが国では、所得税と住民税を合算した最高税率は50%です。したがって、給与所得や事業所得などが多い人や、FX取引で莫大な利益を得た人は、利益の半分近くを税金として支払わなければいけません。

ただし、FX取引には税法上の優遇措置が適用されるものもあります。東京金融取引所を通じたFX取引である「くりっく365」の場合です。「くりっく365」では、他の所得の多寡にかかわらず、税率は一律20%となっています。ですから、例え何億円儲けたとしても、その20%の税金で済むわけです。

では、取引所を通さない通常のFX取引と、「くりっく365」の、どちらを利用するのが税金の上では有利なのでしょうか。

これは、給与所得や事業所得の額、そしてFX取引で得た利益の額で変わってきます。例えば、他の収入が年間100万円ほどのパート収入のみ、という方であれば、FX取引での利益が100万円程度であれば、通常のFX取引の方が税率は低く済みます。
一方、FX取引での利益が1,000万円にもなる方、あるいは、給与を年間1,500万円もらっている方にとっては、「くりっく365」のほうが税額を低く抑えることができます。
このように、FX取引で実際に得た利益の額や、FX取引での利益以外の所得の額によって、どちらが有利か変わってきます。

最も難しいのは、実際にどれだけFX取引で利益を得ることができるかが、事前には予測できない点です。したがって、そもそも取引額自体が数十万円程度で、何百万円、何千万円も年間で利益を得ることはまずない、という方は通常のFX取引でもよいでしょう。対して、扱っている資金の量が多く、利益が1,000万円を超えることも十分にあり得る、という方であれば、大儲けしたときのことも考えて「くりっく365」を選択するのがよいとす。
なお、「くりっく365」の税制上の優遇点としては、他に「先物取引などとの損益通算が可能」、「損失が生じた場合3年間繰越ができる」、といったものがあります。
ご自身の他の所得の額や、FX取引に向ける資金量などにより、通常のFX取引と「くりっく365」のどちらが有利なのかを、一度シミュレートしてみたらいかがでしょうか。

注)本コラムに記載された税金に関する記述は、一般的なケースを想定しています。実際には、様々な条件の違いにより、本コラムに記載された記述と異なる結果となる場合もありますので、税務署や税理士等へご相談ください。

足立 武志(あだち たけし)
公認会計士・税理士・ファイナンシャルプランナー(AFP)。
足立公認会計士事務所代表、株式会社マーケットチェッカー 取締役。1975年神奈川県生まれ。一橋大学商学部経営学科卒業。資産運用に精通した公認会計士。会計・税務業務にとどまることなく、執筆、セミナーなどを通じて、個人投資家の資産運用に真に有益かつ必要な情報提供を行っている。
著書に『すぐできる!らくらくネット株入門』(高橋書店)、『はじめての人の決算書入門塾』(かんき出版)がある。
パンローリング社トレーダーズショップでBlogを書いています。

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