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< 3 > 資産の種 第40回 「祖父の経済観念から学ぶこと」
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父方の祖母は東京郊外の生まれでした。祖母は村長さんの娘でしたが大農家からの縁談話は『農家は朝早くから働かなきゃいけないから、絶対嫌』という理由で拒み、大工の祖父と結婚したそうです。ところが、真冬でも5時に起きて祖父が薪割りを始める音で祖母は起きざるをえなかったと、恨み節を聞かされたことがあります。祖父母は私の父を筆頭に五男一女をもうけ、全員を大学まで出しました。
祖父亡きあと、祖母は祖父が残した預貯金と不動産と年金で暮らしました。亡くなった後になって、祖母は計画的にお金を使うということをしなかったと思われる話を聞きました。おそらく祖父が家計を全て管理していたのでしょう。(私の家も父が管理しています)年金が充分にもらえる世代であったというのもありますが、驚くべきは祖父の経済観念です。
家は都心のど真ん中の持ち家。当時まだ家にいる息子はいましたが、既に全員勤め人。土地は借地でしたが、建物の一部は事務所として貸して、定期収入が入るようになっていました。亡くなる時には祖母と子供たちに預貯金も残していたそうです。祖母は祖父が残してくれたものを綺麗に使って亡くなりました。
現実にもどってさて、私の話。祖母が祖父を看取った年齢まで、私は二十数年しかないことに気が着きました。私の老後を支えてくれるはずの年金は当てにできません。触れたくありませんが、私の為に何かを残してくれる人もいません。。あと、二十数年で、90歳まで安心して暮らせる資金を作ることができるのか?!(そのあとの、90歳までのほうが長いじゃないか!)祖母のように毎週三越にいって買い物をしたり、着物を衝動買いしたり、なんていう生活は無理だとしても、毎日に不安や不満を持つことなく暮らしていたい。
そんなささやかな夢を実現させるために、自分で自分に愛の鞭を入れ、ポジティブ思考でいられるように策を講じてみました。残してくれる人がいなくても、これからの時間とコツコツ貯めてきた種銭で、祖父同様に将来の安心を手に入れよう。おじいちゃん、あなたの孫は頑張ります!
まず、私がしなければならないこと。そして祖母との決定的な違いは、自分で運用することができるということ。祖母は祖父が亡くなった時点で全てを受け取り、不動産収入以外は取り崩すだけであったようです。私はまだ定年までの二十数年の間に運用資産を追加で増やし続け、定年後の60歳から後期高齢者となる75歳くらいまでは「資産を運用しながら使う」という方法をとることができます。これを祖母はしていなかったはずです。
(出所:フィデリティ退職・投資教育研究所 2008年8月発行 Viewpoint 第3号 60歳からの資産運用 p.9)
老後の生活資金の運用で見落としがちなのが、60歳を過ぎたら定収入がなくなるので、全てを安全性と流動性の高い預金の類に資金を移動させるつもりで、その後の運用期間を考慮しないという点です。さすがにリスクの高い商品への配分比率は下げるとしても、この期間も長期運用という観点から欠くことができない期間です。60歳まではあと二十数年であっても、75歳までを運用期間と考えると、資産の一部はあと40年近く運用する時間があることになります。
悲観的になることなんてありません、時間はまだある。ただ、時間は無限にあるわけではないので、残りの時間を逆算しながら、資産運用計画を立てる必要があります。私は資産運用の目標を新たにたてました。私にとっては新年を迎える準備のひとつです。目標はここでは内緒にしますが、みなさんも使いながら殖やす時間も含めて、老後の資金計画を立ててみてください。『今から長期投資なんて』と思う方も意外に運用期間が長くあることに気がつくと思います。