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第 1 回 株式投資と決算書

 

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< 4 > ◆新連載◆「  投資力 株式投資と決算書 」
~公認会計士 足立武志の決算書攻略10か条~
第 1 回 株式投資と決算書 
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みなさんこんにちは。
このコラムでは、公認会計士・税理士の足立武志が考える、投資家が最低限知っておきたい決算書攻略の10か条をご紹介したいと思います。全12回に渡って、決算書を見る際に注意すべき箇所とその見方をご紹介します。

このコラムでは皆様からの質問にお答えします。コラムを読んで、ハテナ?と思ったことや疑問に思ったことがございましたら、下記のURLよりお問い合わせください。全ての質問にはお答え出来ない場合がございますが、毎週1つずつ回答していきたいと思います。


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○株式の現在価値、将来価値の変化を予測する「決算書」

野菜の価格はどのように決まるかご存知ですか?例えば、キャベツが豊作になれば、市場に流通する量(=供給量)が増えて、価格が下がります。逆に冷害の影響でキャベツの収穫量が落ち込めば、供給量が減って価格が下がります。

なぜ初めにこんな話をしたかといいますと、株価も野菜の価格も、価格決定のメカニズムは同じだからです。どちらも、「需要と供給のバランス」により価格が決まるのです。買いたい人が多ければ価格が上がり、売りたい人が多ければ逆に価格は下がります。

しかし、株式と野菜とで決定的に異なる点があります。それがどんな点かというと、・・・・

「株式の価値は時間の経過につれて変動する」ということです。キャベツの値段は需給関係により変動しますが、「価値」は変わりません。値段が変わっても同じキャベツです。でも、株式の価値は変動するのです。

そして、株式の現在の価値を測ったり、将来の価値の変化を予測するために「決算書」が使われます。

需給関係による株価の変動に加えて、株式それ自体の価値も変動すること、これが株式投資を複雑かつ面白いものにしている1つの特徴といえるでしょう。

○純資産の価値を測る貸借対照表、利益の現在価値を測る損益計算書

株式の価値は大きく分けて、企業の保有する資産から負債を差し引いた純資産の価値と、企業が将来獲得すると期待される利益の現在価値の2つで表されます。前者の価値を測るためには決算書のうちの貸借対照表を使います。後者の価値については決算書のうち損益計算書を使用して予測します。(少し難しい表現をしましたがこのコラムを最後まで読んでいただければご理解いただけると思います。)

実は、株式が持つ本来の価値と、実際の株価とは一致しないことが多くあります。ですから、決算書を使って株式の価値を分析した結果、株式本来の価値に比べて株価が割安と判断できれば、安く株式を手に入れることができます。逆に、株式の価値より株価が割高であれば新規の投資は見送る、という意思決定が可能となります。

また、株式投資のリスクとして、倒産により、株式の価値が紙くず同然になってしまうことがあります。こうなることは絶対に避けたいものです。投資対象として考えている企業の倒産の危険性が高くないかどうかを判断するためにも、決算書は非常に有用なのです。

○最低限知っておくべきことだけを書く

実は、正直申しまして私自身株式投資を行う上で決算書に多くを期待しているわけではありません。そもそも決算書に記載されている事項は、故意か過失か認識違いかは別として絶対に正しいという保証はありません。それはここ数年の粉飾事件や不正会計問題を見ても明らかです。

決算書を株式投資に役立てるにあたって、原則として記載されていることが正しいが、間違っていることもある。と考えることも忘れてはなりません。

それでは決算書は株式投資にさほど必要はないか、無視してもよいか、と言うとそれは違います。株式投資を行うにあたって最低限知っておくべき決算書の知識や知恵というものは存在します。本コラムでは、そうした「最低限知っておくべきこと」に絞って書くことにします。

なお、本コラムでは貸借対照表、損益計算書およびキャッシュ・フロー計算書の3つを「決算書」とします。

◎今回のまとめ:株式投資で決算書を使う目的

・企業の純資産や利益の実態からみた価値に比べて、実際の株価が高いか安いかを判断する

・投資先や、投資対象として検討している会社の倒産の危険性を判断する

次回は、決算書の速報版ともいえる「決算短信」の見方のポイントをご紹介します。お楽しみに。

足立 武志(あだち たけし)
公認会計士・税理士・ファイナンシャルプランナー(AFP)。
足立公認会計士事務所代表、株式会社マーケットチェッカー 取締役。1975年
神奈川県生まれ。一橋大学商学部経営学科卒業。資産運用に精通した公認会計
士。会計・税務業務にとどまることなく、執筆、セミナーなどを通じて、個人
投資家の資産運用に真に有益かつ必要な情報提供を行っている。
著書に『すぐできる!らくらくネット株入門』(高橋書店)、『はじめての人
の決算書入門塾』(かんき出版)がある。
パンローリング社トレーダーズショップでBlogを執筆中。





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