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< 6 > グルマンの日記 59日目 「揚げ物の衣」
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揚げ物の衣に煎餅とかポテトチップとかコーンフレークをミキサーにかけて粉々にして、てんぷらの衣にするのは、僕も知っていました。よく温泉旅館にいくと海老のてんぷらが、あられ煎餅の粉に揚げられて出てくる「あれ」です。最近人気の恵比寿の日本料理屋「賛否両論」の料理人笠原氏の本によると柿の種がなかなか良いらしい。専門用語では柿の種の粉で揚げたのを「おかき揚げ」というのだそうです。カチッとした食感に揚げられるのが普通のてんぷら粉との違いだそうで、そういえば旅館のてんぷらもそんな食感であったと。一度は試して見るかなと思ったら、思わぬ形でそれが実現したのです。
前回の「おとこ」との料理に引き続き、今回もマカロン教室での驚き料理でした。それは、衣になんとイタリアの食卓のお供とも言える「グリシーニ」の衣揚げでした。しかも、その衣で、ラム(羊)ラックのグリシーニ焼きを作ると言うのです。そもそも「グリシーニ」というのは、Wikiによれば、クラッカーのような食感のスティック状の細長いパンのこと。
イタリアのピエモンテ州トリノで14世紀に生まれたとされている。イタリアのレストランでは、卓上パンの一つとしてかごに盛られ提供される。・・・とある。なるほど、パンの一種なのですね。となるとこれを砕いて衣にするのは、イタリア風「パン粉」と思えば納得です。
ということで今回は、グリッシーニ作りから開始です。グリッシーニの生地作りは、実は57 日目で紹介したピザ生地と同じ。その生地を長方形に成型して、1センチ幅の短冊状に切り、それをねじりパンを作るみたいにして、ぐるぐると引き伸ばしていく。そして、オープンプレートで低温30分以上じっくりと硬くなる程度に焼き上げて完成。カリカリの自家製グリッシーニの完成です。そのグリッシーニをフードプロセッサーで原型がやや判る程度に粉々にして、パン粉に仕立て上げます。
そしてそのパン粉に、思いつくだけのイタリア食材を自分で入れていく。(ここは企業秘密でもあるので、全部は書けない・・・のであしからず)これは好みの問題かもしれないが、これでもかと「イタリア食材」とパン粉を混ぜて、しんなりするまでオリーブオイルでかき混ぜる。これで「衣」の完成。
後は、ラムラックを一つずつに切り分けて、きれいに肉の掃除をしていく。この際に丁寧にペティナイフで掃除をすることで、焼き上げた姿が焦げたりしないでとても美しくなるのです。これはキーポイントです。
そして、普通の揚げ物と同じように強力粉をまぶし、溶き卵を肉につけて、最後に準備をした「衣」を巻きつける。かなりしっかりと「巻きつける」感覚です。そして、熱したフライパンで、じっくりと両面を焼き上げ、側面も焼き上げ、そしてオープンで焦げない程度に5分ほど温めて完成。
これが美味いのです。僕はラムが大好きで、昨晩もラムローストを食べたのだが、こんなに美味いラムラック料理は初めてと思ったほど。何せ揚げた表面はカリカリ(写真を見てもらえば想像できると思います)そして、揚げた衣は、なんとも言えぬイタリアンな味が染み渡り、それだけでも美味い。更に中からはローズピンクに染まったラム肉があらわれる。これは、ちょっとした感動的なシーンです。あ・・だから料理はやめられない。至福のときです。
そして、本当なら2009年11月19日に解禁されるヌーボーワイン(以前、シャンベルタンのヌーボーワインを飲んだのですが、あれは絶品でした・・・)と一緒に食べたら本当に最高であろうな・・と思いつつ、明日解禁の今、原稿を書いています。
さて、皆さんに愛読頂きましたグルマン日記。いよいよ次回で60日目を迎えることになりました。2006年12月に始まったこの日記も次回で丁度3年経過しますが、流石のグルマンもこの辺で胃腸を休ませたほうがよいかなと思い、今回思い切って長期休暇をとらせて頂くことになりました。最終回に何を書こうかと思っていますが、次回を持って一旦グルマンの旅は終わりとなります。最終回を皆様是非お楽しみに。
ぐるまん