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第58日目 男「と」の料理

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< 2 >グルマンの日記 58日目 
男「と」の料理
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秋の夜長、場所は、信州の山の中の一軒屋。男二人で、漆黒の空間を見ながら、千円ワインをガブガブと飲みながら食べるとき、あなたなら何を食べる? 僕の親友が、最近あることをきっかけにかなり落ち込んでいたので、思い切り美味いものを食べて「元気」になろう!ということで、長野新幹線に乗ってやってきた。

さてと、何を食べるか。信州と言えば蕎麦。ちょっと土地で有名な予約の取れない蕎麦懐石の店「東間」の予約がとれた。値段は、一人コースで4800円。蕎麦で4800円、酒代がはいると6000円か・・・・ちょいと高いし、蕎麦では元気になれないかなと路線変更。

同じお金を出すなら食材を仕入れて自分で作ることに決定。友人がこれを食べたい!と言うことで選んだのが究極三点セット。3点とは、信州黒毛和牛・茨城県産黒鮑・信州産の松茸と思ったが、一万円の予算をオーバーしたので松茸は中国産で我慢。この究極食材を全て七輪で焼き上げるのが今日の「超簡単・超豪華料理」。

夜空に響くぱちぱちと言う炭の音とともに、ホイルの隙間から漏れてくる松茸の香り。日本産の松茸を暫く食べていない二人には産地は関係なし。そして、鮑の肝に赤ワインをたらして、焦がしながら食べる・・・

最後に山葵と信州牛の炭焼き。落ち込んでいた友人が無茶苦茶ハイな気分になってくる。気づくと友人土産の赤ワインが2本空に。味付けは塩とポン酢と山葵だけ。最後に、コンビニのお結びとみかんゼリーで締めくくり。調理時間それぞれ3分程度(切るだけ・・・)こんなに手間のかからない究極の美味しい食事は僕も生まれて始めて。「友」「信州の山の空気」「食材」「炭火」これ以上ないシチュエーションで、僕は、男「と」の料理を大いに楽しんだ。

そしてまたところ変わって都内某所高層マンションの一室。いつものマカロン先生のお教室。男8人が黙々と料理に挑戦している。メインメニューは、スペアリブのトマト煮込み。作り方は、実に野趣あふれるもの。豚のあばら骨の半身を骨の間に包丁を入れて一本づつカットしていく。
切り方のコツは、骨にそってではなく、骨と骨の間をきること。強めの塩コショウを擦り込む程度にし、小麦粉を塗して、オリーブオイルでしっかりと焼きを入れる。平行して野菜のざく切りを簡単に大なべに炒めておく。

野菜は、玉葱、セロリ、にんじん等(スペアリブに負けない一口大の大きさ)、ざっくり感覚で。そして黄金色にしっかりと焼けたスペアリブと野菜を混ぜて、赤ワインをたっぷり入れて煮込む。15分程度煮込んだ後、缶入りトマト水煮を入れて、更に1時間程度煮込む。最後の15分にソーセージを入れて煮込んで完成。10人分を一度に作った。

深底鍋一杯にスペアリブと野菜のコラボしている姿をみると「美味そう」の一言。マジョラムやタイムなどの香草をいれると更に奥深い味わいに。2時間の格闘技ともいえるイタリア男の料理チーム全員の努力で完成。その滋味溢れる香りに感動。骨をしゃぶりながら食べるスペアリブにまた参加者全員感動。8人の男たちが2時間をかけて作る料理。それも又、男達「と」の料理。

今回は、3分料理と2時間料理の対極を紹介しましたが、いずれも素材の美味さを極限まで出し切ることに集中した料理であったと思います。たとえ3分の調理であっても、遠火の強火の典型である七輪でじっくりと焼き上げた素材は、音楽で言えば、小さなホールで河井郁子さんがバイオリンを挽いてくれているような極上の食材の臨場感溢れる味わいを楽しませてくれました。

そして、2時間煮込んだスペアリブは、コンサートホールでピアノコンチェルトを聴いているような味わい。いろいろな味が演出されているけど、やはりピアノの音色はしっかりと聴こえてくるような奥深い中にしっかりと主張のある味わいを楽しませてくれました。

秋の夜長。楽しい食事をするのに絶好の季節。いろいろな食材の楽しみ方を試してみてください。ちなみにこの季節・・・枯れた感じの赤ワインがたまりません。

ps 落ち込んでいた友人は、翌日帰京して、メールが来ました。「極上の魅惑の3点焼き。一生の思い出にしよう!元気になった。」先ずはめでたし めでたし。

 





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