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橘 玲(著) 『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』

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10冊目 お金は世界を旅してる
橘 玲(著) 『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』

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私は幼少の頃から本屋さんで本を買うと、その帰り道から読み始めて一気に読了してしまうことが多いのですが、学生時代の参考書ばかりは紙袋のまま家に持ち帰り、本棚に順番に並べては満足することがしばしば。整然と並んでいるのを見ると、なんだか頭まで整然としている気分になったものです。

今週は、読んだだけでなんとなく新しい世界が開けた気分になれる本をご紹介します。「なんだかんだと言いつつも、自分には実際に新しい世界に足を踏み入れる勇気がないんだよねー」と、ついつい言い訳してしまう人にもおすすめの一冊です。

分散投資を始めようとすると、海外株式、オルタナティブ投資、FXなど、以前は言葉の意味も知らなかったものへの投資を検討する機会が多いですよね。説明を読み、自分なりに考え、一定の納得感を感じられたところで投資をするでしょう。そして随時、投資した資産が殖えているのか残念なことになっているのかを確認し、値動きの要因を考えてみます。今は、インターネットで銀行口座や証券口座の残高も確認できて、様々な情報収集を行えますから、意外と手軽に行えます。

しかし、手軽に、自分に都合の良いように投資できるゆえに、自分が投資したお金がそれぞれどのように流れていっているのかは無頓着になりがちです。今回は、個人投資家のものを含めた、投資マネーが世界を駆け巡っている様子を実感できる本をご紹介します。それは・・・

『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』 です。

橘 玲(著) ダイヤモンド社 1,890円(税込)
【ジャンル】 金融・経済の仕組み 兼 お金の指南書
【難易度】 ★★★★☆   (★が多いほど難しい) 
【文字量】 ★★★☆☆   (★が多いほど多い) 
【所要時間】 ★★★☆☆  (★が多いほど時間がかかる)
【おすすめ度】 ★★★★☆ (★が多いほどおすすめ) 

 

個人投資家の立場でオルタナティブな資産運用を実践する「海外投資を楽しむ会」の創立メンバーの一人であり、いくつもの味わい深い投資関連書籍を出版されている橘玲(たちばなあきら)氏の最新刊です。(2008年3月10日出版)「海外投資を楽しむ会」10周年企画の書籍ということで、気になる話題が盛りだくさん。こちらで当社内藤も推薦させていただいています。

序章、終章含めて全部で8つの章があり、それぞれ、面白い。序章の「さよなら、プライベートバンカー」はまるでショートムービーのような色調ですし、第1章の個人投資家にとっての「究極の投資」は例えの妙に感心しながらスピード感ある展開についていくと、ゴールで気持ちのよい驚きがあります。第5章のタックスヘイヴンについてはスパイ映画の世界を垣間見ている気分になり、第4章のヘッジファンドの誕生と歴史の物語では、血が通っていない印象のある「高度な金融テクニック」も結局は人間が作り出したものなのだ、ということに気付かされました。個人的に最も好きだったのは第2章「誰もがジム・ロジャーズになれる日」です。世界を駆け巡る冒険家的投資の話に、ユーラシア大陸横断を夢見て自動二輪の免許をとったことを久しぶりに思い出しました。(10年以上も前の話で、結局、海を渡ったのは北海道のみです。とほほ。)

とても読みやすい文体で、一般的な「投資本」に比べて物語のように読み進められますが、数式や理論の説明も多いので、ちょっと難しいな、と感じる部分もあるでしょう。読み飛ばすもよし、折角なので理解してみようとしてもよし。選択は、自由です。

マネックス・ユニバーシティ 富田

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