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< 2 > 株式投資Q&A 最終回
「日経平均は上昇するけれど、私の持ち株は下がり続ける・・・。こんなときどうする?」
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Q. 日経平均株価は10,000円を超えて依然高値圏にあるのに、私の持ち株は逆に下げ続けています。どのように対応すればよいのでしょうか?また、私の銘柄選択に問題があったのでしょうか?
A. 日経平均株価などの株価指標がいくら上昇しても、持ち株の株価が下げ続けるようであれば損切りすべきです。そのためにも必ず損切りラインを決め、その損切り価格まで下落したならば、ひとまず損切りをして損失の拡大を防ぐ必要があります。
日経平均株価は、原稿執筆時(2009年9月18日終値)では10,370円54銭で、最近は10,000円超えの水準で堅調な動きが続いています。でも、多くの個人投資家の実感としては、2009年6月中旬付近を高値として、株価は下落を続けている、というものではないでしょうか。
一口に上昇相場といっても、ほぼ全ての銘柄が上昇する全面高の相場だけではなく、一部の銘柄のみが上昇する相場も多くあります。2009年7月以降の日本の株式市場はまさに「一握りの銘柄」だけが上昇している相場といえるでしょう。
筆者の印象では、2009年7月中旬以降の相場は、先物主導の様相が強く、日経平均株価を高値で維持させたい力が働いているように思えます。
それは、日経平均株価に採用されている銘柄かつ、株価の高い銘柄(値がさ株)の動きとそれ以外の銘柄とを比較すればよくわかります。
例えば、東京エレクトロン(8035)と三井住友フィナンシャルグループ(8316)の過去3ヶ月の株価チャートを比較してみてください。ここ最近は、全く逆の動きをしていることがお分かりいただけるでしょう。
<<東京エレクトロン>> ※グラフをクリックするとPDFファイルで拡大版が開きます。
<<三井住友フィナンシャルグループ>> ※グラフをクリックするとPDFファイルで拡大版が開きます。
東京エレクトロンのような上昇基調の銘柄は少なく、それ以外の銘柄の多くは下落を続けており、中には三井住友フィナンシャルグループのように、日経平均株価が現在の価格より1,300円も低い9,000円近辺であった7月中旬の株価すら下回る銘柄が続出しているのです。
では、このように、自分の持ち株の株価が上がらない場合、どのように対応すればよいのでしょうか。大きく分けると、以下の2つのケースがあります。
○ケース1:日経平均株価やTOPIXなどの株価指標、および一部の銘柄は順調に上昇しているのに、自分の持ち株は上昇しない
○ケース2:日経平均株価やTOPIXなどの株価指標、および一部の銘柄は上昇ないし横ばいの状態なのに、自分の持ち株は下落を続けている
ケース1の場合、持ち株は上昇こそしていないものの、下落しているわけではないですから、そのまま持ち続けるべきと思います。
腕に自信があれば、上昇している銘柄に乗り換えて積極的に利益を狙うのも結構ですが、得てして乗り換えたところがその銘柄の天井となり、高値掴みとなってしまいがちです。
筆者であれば、保有株はそのまま持ち続け、それとは別に上昇している銘柄については買いを入れる(もちろん損切り価格設定の上)、という方法をとります。
ケース2の場合、持ち株が損切り価格に達したら損切りをして一時撤退し、株価の下げ止まりを待って仕切り直しをすべきです。
もしかしたら、持ち株に何らかの悪材料が隠れているかも知れないですし、そうでなくとも、相場のテーマから外れた銘柄は思ったより大きく下がることがよくあるものです。
こうした株を「割安だから」とか「好業績だから」とそのまま持ち続けていると、最悪の場合、買値の半分、3分の1にまで下落してしまうこともあります。
銘柄選択に問題があったのでしょうか?との質問については次のように考えます。
筆者は個別銘柄選択より、持ち株が下がったときの対処方法の方が非常に重要と考えています。全面高の相場でない限り、自分が「将来この銘柄の株価は上がる」と思って買った銘柄の株価が上昇しないことなど日常茶飯事であり、将来どの銘柄が上昇するか完璧に予測することは不可能だからです。
ですから銘柄選択で悩むより、株価が下がった際の具体策として「損切り」を読者の皆さんには是非実行して欲しいと思います。
<おわりに>
今回の第11回でQ&Aシリーズは終了となります。最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
11回にわたり、個人投資家の皆さんの疑問・質問に対する筆者の考えを紹介してきました。しかし、株式投資には「唯一の正解」はありません。資産を目標額まで増やすのが株式投資のゴールだとすれば、ゴールへの道はそれこそ無数にあります。
読者の皆様には、筆者の考えを鵜呑みにするのではなく参考にしていただくことで、ご自身の投資スタイルの確立を目指してもらいたいと思っております。
株式投資を続けていると、必ずといってよいほど困難な局面に遭遇します。どうしたらよいのか判断に迷うこともあるでしょう。でも、「株価が下げている途中では買わない」「損切りを遵守する」、この2つを実行するだけで、非常に多くの困難な場面を切り抜けることができます。逆に、いくら将来有望と思う銘柄を選んで投資しても、この2点を守らなければ大負けする可能性があります。
筆者はこの2点の重要性につき繰り返しお伝えしてきました。今回のQ&Aにおいても回答中何度か触れましたが、これらが解決策につながることがとても多いからなのです。
大失敗さえしなければ、チャンスは何度もめぐってきます。バブル崩壊後20年長期的な下げ相場が続いている日本株でも、2004年~2005年をはじめ、資産を大きく増やすチャンスは何度かありました。
プロもアマも同じ土俵で戦う株式市場。しかし、大失敗しないためのルールさえ守っていれば、資産を大きく増やすことは決して夢ではありません。
大失敗をしないためにはどうすればよいのか、これこそが筆者が個人投資家の皆さんに最もお伝えしたい点です。
1人でも多くの個人投資家が、株式投資で成功することを祈念いたします。
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足立 武志(あだち たけし)
公認会計士・税理士・ファイナンシャルプランナー(AFP)。足立公認会計士事務所代表、株式会社マーケットチェッカー取締役。'75年神奈川県生まれ。一橋大学商学部経営学科卒業。会計・税務にとどまらず、執筆、セミナーを通し、個人投資家の資産運用に真に有益かつ必要な情報提供を行っている。
著書に、新刊『それは失敗する株式投資です!』(日本経済新聞出版社)、
『すぐできる!らくらくネット株入門』(高橋書店)、
『はじめての人のFX入門塾』、『はじめての人の決算書入門塾』(いずれもかんき出版)
がある。
パンローリング社トレーダーズショップでBlogを執筆中。