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< 4 > 「石田 和靖のドバイ・中東湾岸レポート」
第 21 回『アブダビ証券取引所(ADX:Abu Dhabi Securities Exchange)』
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アラブ首長国連邦には以下の3つの証券取引所があります。
1)ドバイ証券取引所(DFM:Dubai Financial Market)
2)ドバイ国際証券取引所(DIFX:Dubai International Financial Exchange)
3)アブダビ証券取引所(ADX:Abu Dhabi Securities Exchange)
ドバイ証券取引所とドバイ国際証券取引所は、UAEの中のドバイ首長国にあります。
ドバイ証券取引所は、UAE国内のローカル企業が上場するマーケット、ドバイ国際証券取引所は、UAEの企業を含め外国籍の企業も上場できる国際マーケットです。(DIFXについてはメルマガ第8回で詳しくお伝えしましたね)
メルマガ第8回 世界の企業を呼び込む、ドバイ国際証券取引所(DIFX)
そしてもうひとつ、UAEの首都アブダビにある証券取引所が、今回ご案内するアブダビ証券取引所(ADX:Abu Dhabi Securities Exchange)です。
以前は、「ADSM」(Abu Dhabi Securities Market)と呼ばれていましたが、2008年に入ってから名称変更しました。看板や各種資料、HPなども変更されています。
アブダビ証券取引所は2000年9月にアブダビ首長国政府により設立されました。
今でこそ、世界経済に強く影響を及ぼす、原油市場やアブダビ首長国ではありますが、アブダビ証券取引所が設置された2000年は、まだ原油価格が1バレル30ドル程度の頃で、2003年頃までは、1バレル30ドル前後で推移しています。その頃は、決してアブダビに今ほどお金があった時代ではありません。
原油価格に大きな上昇が生じたのは2004年に入ってからです。米国の代表的な原油相場指標であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物の価格が2004年10月には55ドル台という高値を記録していましたが、ここアブダビ証券取引所の株価指数も、この原油価格と似たような動きをしてきました。
そう、湾岸産油国の中心に位置するUAEのアブダビ首長国ですから、株価の動きは、WTI原油価格との高い相関性を持つ株式市場であることが言えます。
さて、それではアブダビ証券取引所の詳細をみていきたいと思います。
アブダビ証券取引所の上場企業数は66社、時価総額は約1000億米ドル(約10兆円)、一日あたり平均出来高は、約3億米ドル(約300億円)といった規模となっています。
ドバイ証券取引所と比べて、上場企業数、時価総額、平均出来高ともに、すべて同程度の規模となっているのですが、アブダビ証券取引所には、
・アーバール(AABAR) (アーバールのウェブサイト)
・ダナ・ガス(Dana Gas) (ダナ・ガスのウェブサイト)
などのオイル・ガス系企業や、
スーダン・テレコム(Sudan Telecommunication) (スーダン・テレコムのウェブサイト)
カタール・テレコム(Qatar Telecommunication) (カタール・テレコムのウェブサイト)
パレスチナ・テレコム(Palestine Telecommunication) (パレスチナ・テレコムのウェブサイト)
などの外資系通信企業が多く上場しているのが特徴的と言えます。
ドバイ証券取引所には、オイル・ガス系や外資系通信企業は上場していません。
こういった企業を上場させるのも、ドバイ証券取引所との差別化を考慮したアブダビ首長国の戦略なのではないかと思います。
ちなみに、これらの通信企業は、それぞれ通称「スダテル」「Qテル」「パルテル」と呼ばれています。スダテルなんかは、メルマガ第15回でもご案内しましたが、そのポテンシャルを期待した日本人個人投資家にも人気の投資先ですね。
メルマガ第15回 新生児、スーダンの注目企業スーダン・テレコミュニケーションズ(SDTL)
こういった企業も多いですし、またアフリカや中東の周辺各国へと積極的に進出するビジネスを行っている会社が、たくさん上場されていますので、アブダビ証券取引所に上場する企業の中から、そのビジネスモデルを見ていくと間接的にアフリカ投資の恩恵を受けることができるのではないでしょうか?
湾岸からさらに先のフロンティア(アフリカなど)へ投資を考えている方は、ここの市場は今後要注目ですね。
また、政府系ファンドのアブダビ投資庁(ADIA:Abu Dhabi Investment Authority)も地元アブダビの企業に多く投資・支援していることは言うまでもありません。
ですので、ここのマーケットは、原油価格と政府系ファンドの動きが大きく影響してくることも特徴といえるでしょう。
次回は、ドバイの投資銀行「SHUAA Capital」をご案内します。
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石田 和靖: ザ・スリービー代表取締役
年に十数回、香港・タイ・UAEなど各国を訪問し、香港、タイ、ドバイ、サウジ
アラビアの証券会社にも太いパイプを持つ。「海外投資専門チャンネルワールドインベスターズTV」サービス開始中